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BOOKLOG 2019
2019年に読んだ本を振り返る(フェミニズム・韓国とか)
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2019.12.24

今年は秋ごろから定期の仕事が始まって少し忙しくなってしまったんだけど、前半は仕事も落ち着いていて例年より本を読む機会が多かったです。振り返ってみると、世の中の流れを反映してか「フェミニズム」「韓国」がテーマの本を手に取りがち(MINOUの石井さんにも「最近好きですねえ!」と言われて恥ずかしかった)だった気がします。

こんなに読書が偏った年も今までに無かったので、10冊の本を選び、ひとことメモの形式で振り返ってみようと思います。こういうの書いておくと、後から自分で検索するのに便利だったりするし…。
読み返してはないので、うろ覚えなところもあるけどご容赦ください。

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)
チョ・ナムジュ
筑摩書房
売り上げランキング: 626
とにかく話題になった一冊。これまで大きな問題として取り上げられていなかった家父長制度や女性に対する様々な問題を、物語の形式で明るみに出した本…ということになるのかな。小説としては淡々としていますが、読むことを通じて女性が感じるさまざまな不条理を追体験することが出来ました。
◎男性が知りたい女性の現状『82年生まれ、キム・ジヨン』 | taromagazine™


ヒョンナムオッパへ:韓国フェミニズム小説集
チョ・ナムジュ チェ・ウニョン キム・イソル チェ・ジョンファ ソン・ボミ ク・ビョンモ キム・ソンジュン
白水社
売り上げランキング: 26,717
チョ・ナムジュの表題作を含む短編集。それぞれの女性作家が、さまざまな角度からフェミニズムをテーマに物語を書いています。
ハードボイルド小説の、男女の役割を反転させたもの、女性にセクハラした男たちが集められるデスゲームもの、などなど…。
本としてはキム・ジヨンよりこっちが好きかも。最後に収録されているSF作品に描かれている情景がとても美しく、印象的でした。


悲しくてかっこいい人
イ・ラン
リトル・モア
売り上げランキング: 75,814
年末年始にかけて読んでいた本。韓国で生活しているアーティストである著者の、率直な言葉で語られるエッセイを読んでいると、海を隔てた国の人も、自分と同じような感覚を持って暮らしているんだ…と思えます。アジア圏の人に偏見がある人はみんな読んだら良いと思う…けどなあ…。
◎紙博 in 福岡/イ・ラン『悲しくてかっこいい人』/来年の活動を考える | taromagazine™


女ぎらい (朝日文庫)
女ぎらい (朝日文庫)
posted with amazlet at 19.12.24
上野千鶴子
朝日新聞出版 (2018-10-05)
売り上げランキング: 5,993
東大入学式でのスピーチが話題になった上野千鶴子の本。日本における女性嫌悪が生まれる背景や現状について書かれています。読みやすいけど、主張にちょっと偏りを感じたので、同種の他の本も読んでみようというきっかけになりました。
◎これからの男女のあり方を考えるきっかけに・上野千鶴子『女ぎらい』 | taromagazine™


ボーイズ 男の子はなぜ「男らしく」育つのか
レイチェル・ギーザ
DU BOOKS
売り上げランキング: 19,192
女性のパートナーと男の子を育てている著者の女性が、子どもが大きくなる過程でぶつかる「男らしさ(マン・ボックス)」についてさまざまな角度から考察している一冊。この問題に対する各国の取り組みなど、興味深かったです。『女ぎらい』と一緒に読むとバランスが取れて良かった。


女に生まれてモヤってる!
中野 信子 ジェーン スー
小学館
売り上げランキング: 30,287
初めて手に取ったジェーン・スーの本。女性二人による対談形式で、女性に生まれたことで出会うさまざまな「モヤッとする」事柄について語られています。かなり軽めの語り口なので(対談だし)、この手のテーマがちょっと気になる…という人にもおすすめです。


ゲイだけど質問ある?
ゲイだけど質問ある?
posted with amazlet at 19.12.24
鈴掛 真
講談社
売り上げランキング: 340,935
フェミニズムと並んで個人的に気になるゲイの話題。気になってるけど聞けない、ゲイの人についての素朴な疑問に著者が答えます。これも比較的軽めな本かな。


夏物語
夏物語
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川上 未映子
文藝春秋
売り上げランキング: 2,479
川上未映子を読むのは4作目。性交渉のできない主人公が精子バンクで子どもを作ろうとする話。まわりの登場人物たちがそれぞれの見解・持論を展開する、一種の思考実験のような中盤はめちゃくちゃ面白いですが、物語の着地点についてはちょっと消化不良だなと思っています。それでも長大な物語を読ませる作者のテクニックには唸るしか無いです。男性の僕にはちょっと物足りないところがあったけど、多くの女性を励ますために書かれた本だと思います。


最初の悪い男 (新潮クレスト・ブックス)
ミランダ ジュライ
新潮社
売り上げランキング: 67,653
どうしても夏物語と比べてしまう。女性同士の恋愛・暴力・疑似家族などの素材を一緒くたに煮詰めたら、ある種の化学反応が起こっちゃった…という一冊だと思います。文章は硬いし、展開もスムーズではないけど、カタルシスはすごい。未だに自分の中で整理がつかないけど、とにかくすごいものを読んだ…という印象が残ります。マイク・ミルズと新潮社装丁室によるブックデザインも美しい。
◎ミランダ・ジュライ「最初の悪い男」 | taromagazine™
※追記:これ2018年に読んだ本でした。夏物語と並べたいのでこのままにしておきます。


韓国フェミニズムと私たち
タバブックス (2019-11-19)
売り上げランキング: 158,112
いちばん最近、MINOUで買った一冊。まだ読んでないです。日本でもtwitter上ではフェミニズム関連の話題が盛り上がっていますが、韓国の動きはもっとダイナミックで、ずっと気になっています…というわけで購入。年末にゆっくり読むつもり。


他にも↓これとか、

自分ひとりの部屋 (平凡社ライブラリー)
ヴァージニア ウルフ
平凡社 (2015-08-25)
売り上げランキング: 120,383

まだ読んでない本もあるけど、フェミニズム関連以外でも今年はけっこう読書できた一年でした。
年末年始の値下げでプレステ4を買いそうだったり、Netflixのドキュメンタリーも盛り上がっていたりと他のジャンルのコンテンツの誘惑も大きいけど、来年もいろんな本を読んでいこうと思います。


私たちにはことばが必要だ フェミニストは黙らない
イ・ミンギョン
タバブックス (2018-12-13)
売り上げランキング: 14,503
あ、これも読んでた。

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