
2013年1月7日(月)まで天神IMS 8Fのギャラリー・三菱地所アルティアムさんで、
ファッションブランド「minä perhonen(ミナ・ペルホネン)」による九州初の展覧会
「minä perhonen 1995→」が開催されています。
これに合わせてポスター・フライヤー・チケット・新聞広告・カッティングシート・館内キャプション・
屋外横断幕のデザインを担当させて頂きました。こんなに制作物の種類が多いお仕事は初めてだったのですが
昔からずっと好きだったブランドに関わるお仕事だったのでとても楽しかったです!
今回はその一部を紹介しますね。
まずはポスター。ミナさんから出版されている本「紋黄蝶」やこれまでにさまざまなデザイナーさんが
作られた印刷物を参考にしながら、自分ならどうする…というのをずっと考えていたのですが、
アルティアムの担当の鈴田さんの「ミナ初心者の方でも分かるようなポスターにしたい」
という意見が決め手になりました(自分の中で、です)。
ミナがずっと使っている色、イエローをベースに代表的なテキスタイルの画像を並べ、
文字などはなるべく雰囲気を出さないように、誰かが手を加えたような跡が残らないように…と、
客観的なレイアウトに仕上げました。イエローは蛍光色なのですが、蛍光インクが思ったより薄い発色で
一度は別の色も検討したのですが、印刷会社さんが2度塗りすることを提案して下さったおかげで
当初のイメージに近い色を再現することが出来ました。
フライヤーはA4の2つ折りタイプです。片艶のロール紙を使って、文字はざらざら、テキスタイルは
つるつるの面に印刷して2つに折ることで、異なる質感が同じ面に並ぶ楽しさを作りました。
僕自身もファンの一人なので、自分がもらうならどんな印刷物がいいだろう…と考えて、
片面は完全にテキスタイルだけの面も用意しました。壁に貼ったり、切り抜いて使って頂けたら…と思っています。
同じフライヤーで、各所に送るために3つ折りにして透明の封筒に入れるパターンのものも。
蛍光イエローの見本です。右が1回目、左が2度刷りしたもの。蛍光色は写真に写らないので、
実物を見かけたら手に取られてみてください。
チケットは招待券(ブルー)・大人(金)・学生(銀)の3種類。裏面はテキスタイルを使った7種類があります。
バリエーションがあったら楽しいですよね!と打ち合わせしていたことが実現できて嬉しいです。
アルティアムさんの通常のチケットのサイズより少し大きめになっていて、
会期終了後もしおりとして使ってもらえるようにしました。
もう1種類のチケット。初日の12月1日に行われたトークイベント
「IMS Special Presents クリエイターズ トーク 皆川 明(ミナ ペルホネン)×植原亮輔・渡邉良重(キギ)」
の入場整理券です。当初は予定になかったのですが、抽選に当選した300名の方に少しでも記念になるものを…
というお話で、急遽制作しました。時間がない分、自分の趣味がストレートに出たものができました。
イムズ屋外の横断幕はこんな感じ。いつも見慣れた景色に自分が作ったデータが出力されているのが不思議です。
シンプルだけど、意外と目立ってるのでは…と思うのですがいかかでしょう?
ちなみにB2Fの吹き抜けでは、キギ(植原亮輔・渡邉良重さん)とミナ・ペルホネンによるクリスマスイベント
「SEND YOUR MESSAGE!!!! CHRISTMAS IMS」が行われています。
テーマはインターネット時代と逆行する「FAX」。毎週、キギとミナのオフィスからFAXで届くメッセージカードを
来場者が受け取って、その場で手紙が書けるというイベントです(詳しくはこちら)。
渡邊さんや皆川さんのイラストがFAXでガビガビっと劣化するのが、なんとも言えずかわいいので
合わせてぜひぜひチェックしてみてください。
展覧会、これまでに作られたテキスタイルを中心に、原画や皆川さんの製作中のメモ、
スタッフに宛てたFAX、これまでのコレクション映像などが展示されています。
特に原画を見ることで、あ、こんな風にデザインされているんだ、という作業の痕跡や
生地のパターンの作り方、トークイベントでもお話されていた、テキスタイルのモチーフと
作るときの気持ちのお話の関係など、これまで知らなかったミナの物づくりが伝わる素敵な展示になっています。
2013年1月7日(月)まで開催されていますので、ぜひお立ち寄りください。
今回の企画にお誘い頂いたアルティアムの鈴田さん、ミナの皆さん、スパイラルの金子さん、ありがとうございます!
(あと今回物販を担当されている青幻舎さんはTOKYO ART BOOK FAIRでブースが10zineと隣同士でした。
その節はお世話になりました。とっても楽しい3日間でした!)
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